「ようこそお越しくださいました。あなたの参加こそ、この舞台を開く鍵。さぁ、ショーを始めましょう。」
シルクハットを被ったネズミが、スポットライトを浴びながら仰々しく語りかけてくる。老人は驚いて顔を上げた。いつもと変わらない自分の部屋。目の前の壁には拳ひとつ分ほどの穴が空いている。老人は這いつくばった両手に力を入れて、もう一度穴を覗き込んだ。
「ああ、ご心配には及びません。料金はもういただいております」
ネズミは、燕尾服のポケットから小さな金色の歯車を取り出して見せた。

「それは」
老人が慌てて口を挟もうとする。しかし、即座にネズミは手をひらりと翻し、その歯車を跡形もなく消してしまった。それは数分前、老人のこわばった指から滑り落ちて、この穴に吸い込まれていったものだった。
「おっと、一度いただいたものはお返しできませんよ。では、さっそくこちらをご覧ください」
舞台の埃が、光の中で金色に舞う。気づけば、ネズミの手にはマホガニー色の小箱が乗っていた。口を開けたままの老人をよそに、彼はその箱を掲げて見せる。
「さて、これがどこから開くか……分かりますか?」
つるりとした面、継ぎ目もつまみもない。
「開けるには、ある合言葉が必要なのです」
そう言ってから、彼はわざとらしく眉間に皺を寄せた。
「……ところが、その合言葉を忘れてしまいましてね。幸い、暗号にして書き留めてありました」
胸ポケットから小さな紙切れを取り出し、老人の目の前にぐっと差し出す。
「さあ、あなたが解き明かしてください」
状況が飲み込めずにいる老人の目を、彼はじっと見つめた。
「あの歯車、大事なものなんでしょう?」
次の瞬間、スポットライトが消え、穴の向こうは闇に包まれた。老人の手のひらには、床との間に薄くざらついたものが挟まっている感覚があった。

<問題>
このメモから導き出せる合言葉は?
<ヒント>
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合言葉は6文字の英単語です
<答え>
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散らばったピースを点線のマスに敷き詰め、1列に並んだ数字を、アルファベット順の7番目はG、1番目はAというふうに置き換えていく。
答えは”GARDEN”
