幻影の部屋

<背景>

老人の大事な歯車が転がっていった先は、壁の穴の中だった。
それが参加料とみなされ、彼はネズミの奇術師の謎のイベントに強制参加させられることになるのだが……。

 迷路の出口に辿り着いたネズミの後ろ姿を見届けると、老人は静かにルーペを置いた。いったい自分は何をしているのだろう。虚しさにため息がこぼれる。あんなネズミの言いなりになって、どうかしている。



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